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柿の葉ずし

奈良を旅して気がつくのは、柿の木が多いことである。 奈良ではどの農家にも柿の木があり、真っ赤な実を鈴なりにつけている。 それは秋の奈良の風物詩の一つであり、懐かしい日本の風景そのものである。 その柿の葉を明いたのが吉野地方の柿の葉ずし。 江戸時代中期、熊野灘でとれたサバを塩でしめて運ぶと、吉野川流域の村にたどり着くころには、サバはちょうど食べごろ。 村人はこの塩サバですしを作り、保存をよくするために柿の葉で包んだ。 渋柿の葉には、たんばく質を固めるタンニン酸が含まれ、これがサバの身を締めるとともに、柿の渋が防腐剤の働きもしている。 海のない奈良では、うれしいご馳走であり、柿の葉ずしは夏祭などハレの日のごちそうとして家ごとに作られている。 柿の葉の香りがなじんだすしにも、古の滋味がひそんでいるのである。
   
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